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アンテナを張ってる誰かさんの音楽ノート

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SMAPの音楽の良さからわかるポップスの大原則

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イントロ

先日、SMAPの隠れた名曲についてお話しました。

whiskersnote.com

今回は曲でなくSMAPの音楽そのものの良さを考察していきます!

その過程で、ポップスという音楽ジャンルの原則もみつけました。

あわせて読んでいただけたらうれしいです◎

 

 

SMAPの音楽的良さ

1.メロディがシンプル

SMAPの楽曲はたっくさんありますし、あらゆる曲調があります。バラードもあればEDMに近しいアレンジの曲もありますし、ラップが入ったもの、ジャジーなもの、パンクっぽいもの・・・。おそらくその時々の流行を取り入れながら楽曲を制作しているのではないでしょうか。

 

曲調はさまざまですが、共通点もあります。メロディラインがシンプルなのです。

 

音を置く位置、音の選び方・・・などいろいろあるのですが、簡単にいえば歌いやすい。だからアレンジがどんなにおしゃれでかっこよくても、メロディがちゃんと耳に残るのです。また、歌いやすければ「歌ってみよう!」と思う人も増えますから、広まりやすくもなります

 

これは商業的な観点でも大切ですし、リスナーとして聞く上でも親しみやすいですよね。実際、SMAPのアルバムはどれも全曲スッと入ってくるのです。誰でも、どのアルバムでも楽しむことができます

 

2.温かいメッセージ性

これってアイドルでは珍しいと思うのですが、SMAPの曲ってメッセージが温かいものばかりなんです。

アイドルなんだからもっと自分たちをカッコよく見せる楽曲や、時にはダウナーな楽曲があってもいいと思うのですが、なぜかどの曲の歌詞も明るく優しいんですよね。

もちろん悲しい曲や激しい曲もあります。しかしそれらも曲のどこかに励ますようなフレーズがあったり、曲の主人公に思わず自分を重ねてしまうような身近なワードがあったりして、あくまでも聞いている人に寄り添うつくりになっているんです。

 

だからこそ、彼らのルックスやパフォーマンスにひかれる若い女性だけでなく、性別・年齢を問わず誰しもがその楽曲に励まされる

 

また、こういう楽曲群は聞くタイミングを問わないんですよね。元気な時も落ち込んだ時も聞くことができます。

 

3.重要要素、上手すぎない

一見意味不明ですが、これけっこう重要だと思います。

 

SMAPって正直、ものすごく歌が上手かと言われると、そこまででもないです。専業ボーカリストさんと比べるのは酷ですが、同じ事務所の中にももっと歌が上手い方・上手いグループはあると思います。

でもSMAPの歌には、圧倒的な親しみがあるのです。

 

あまりにも歌が上手すぎると、ついそのテクニックの方に関心が集まります。グループを売り出す側もどんどん歌の上手さをいかした曲やパフォーマンスを押し出すでしょう。そうなると、曲のメッセージ性はだんだん意識されなくなります。

「超絶技巧!」という売り文句を見て、「お、どんな感情がこめられてるんだ?!」とは思いませんよね。

 

SMAPの楽曲が温かいメッセージ性を大切にしているのは先の通りですが、この温かいメッセージをそのまま伝えるのに、この歌唱力がものすごく適しているのです。

 

また、中居くんはファンからも音痴と評されていたり、他のメンバーにも「歌が下手」と自称している方はいますが笑、私はあまりそうは思いません。中居くんのラップ好きですし、どのメンバーも声や歌い方に個性があってとても良きです。

というか大きなホールでパフォーマンスができる時点で、すでに常人では考えられないくらい歌上手いと思います・・・。もちろんこれは全ミュージシャン・全アイドルに共通して言えることですが・・・。

 

4.ユニゾン×個性

SMAPの声ってすごく良いと思うのです。どなたの声も素敵ですが、5人でユニゾンした時のソフトで温かい声がとても良い。

 

解散してから木村くんのソロや新しい地図の楽曲も聞きました。それはそれで良さがありますが、やはり何かひとつ足りなく思えて。それはやはり5人の声があわさった、あの声がないからなのだと思います。

 

また、それぞれの歌の個性も同じくらい重要な要素です。

ソロパートなどでお一人お一人の声や歌い方を聞いていると、ちょっとめずらしいくらいみんな違っているんです。その個性があるからこそ歌詞の振り分けによって曲の解像度があがりますし、ユニゾンとは違った魅力があり、アクセントにもなっています。

 

このニゾンと個性との素晴らしいバランス。これはSMAPだけが持つ歌のすばらしさだと思います。誰一人として欠けてはなし得ないものです。

 

5.説得力

SMAPの歌って、なぜかどれもものすごく説得力を感じます。歌詞だけ読むのと歌で聞くのとで納得の具合がまったく違う。

 

どれだけ歌詞が良くても入ってこなければ意味がありません。また、どれだけテクニックがあっても中身が伝わらないのでは意味がありません。

 

その点、SMAPの歌は「本当にそうかもしれないな」と思わせてくれるような強い説得力を持っています。

思うに、できあがった曲の意図を想像する力と理解力、それを自分(達)ならではの歌にする表現力が優れているのだと思います。ボーカリストさんたちに共通することですが、他者が作った作品に自分の歌で説得力を持たせるのってなかなか大変です。

 

ポップスとは献身

作曲者や作詞者の伝えたいことは何か。

自分に求められているものは何か。

メンバーはどう考えているか。

リスナーが聞きたいものは何か。

時代が必要としているものは何か。

 

その中で自分にできることは何か。

 

SMAPの音楽の良い要素を紐解くと、どれもが『他者』に行き着くような気がします。ポップスとは大衆音楽。多くの人に喜んでもらうには、最大母数の人間が喜んでくれるようなものを届け続けなければなりません。作品とパフォーマンスのために、身を捧げ続ける覚悟が必要です。

 

我を通したいというエゴをひとつ脱した時、質のいいポップスが生まれる。

 

なんだかそんな気がしました。人を想わずしてポップスはできない。

 

アウトロ

いかがでしたでしょうか!

 

ポップスを届け続ける、アイドルとして生きるって過酷ですね。それでもSMAPは国民的スターとして、いつでもお茶の間に元気を与え続けてくれました。並々ならぬ苦労があったと思います。頭が下がる思いです。

これからも個々人の活躍を楽しみにしていますし、再結成もしつこくしつこく待ち続けようと思いますTT! 

 

ここまでお読みいただき、ありがとうございました!

また次の素晴らしい音楽でお会いしましょう。

Have a nice music!