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フジファブリック「若者のすべて」の歌詞の意味を考察。「若者のすべて」とは何か

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夏になると聞きたくなる、
フジファブリック若者のすべて」。

 

たくさんの人に愛され、多くの有名アーティストにもカバーされている名曲です。

 

今回はこの「若者のすべて」の歌詞に注目し、その意味や若者のすべて」とはつまりなんなのかを考察していきたいと思います!

 

ぜひ透明感と何気なさが美しいこの曲を聞きながら、記事を読んでみてください。

www.youtube.com

 

 

 

 

 

若者じゃないのでは?

初手意味不明で申し訳ないのですが、私にはどう考えても「若者のすべて」は若者の曲と思えないのです。

 

少なくとも、ティーンエイジャーの曲ではないと思います。

 

「何年経っても思い出してしまうな」

「途切れた夢の続きをとり戻したくなって」
引用元:フジファブリック 若者のすべて 歌詞 - 歌ネット

 

こういった部分を見ると10代にしては落ち着きすぎている気がするのです。

20代前半、下手したら後半くらいなのではないでしょうか。

 

20代も十分「若者」ではありますが、自分自身のこととして考えるとどうでしょうか。

20代に入ると、「まだまだ若い」というよりも、「もう子供じゃない」という焦りや、諦めの気持ちの方が強く働いてくるものです。

 

10代の青春期というより、「自分は大人」と受け入れどっしり構えることができるようになるその直前、青年期の最後を歌っているのではないでしょうか。

 

まあ収録アルバムは「TEENAGER」なのですが()

◆リンク

 

でも表題曲「TEENAGER」は思いっきり10代っぽい歌詞なので、やっぱり「若者のすべて」は20代後半くらいな気がするな・・・。

 

 

ないかな ないよな

ないかな ないよな
きっとね いないよな

ここはこの曲のメインとも言えると思います。

 

何年も前に一緒に花火を見た相手が同じ場所にいるだろうか、ないかな、ないよな‥・と、期待して、打ち消して、また期待して・・・を繰り返すシーンです。

 

その場所にいると期待したい、でももしいなかったら、期待したせいでつらい思いをする。だから打ち消して予防線を張る。

でも、会いたい。

 

ごく簡単な言葉なのにとても共感できます。

切なく、いじらしいですよね。

 

交互に顔を出す、期待する前向きさと傷付きたくない臆病さ。

誰しもに覚えがある人間らしさ、そして若さを感じさせます。

 

 

 

 

 

2人はどうなるのか

この曲の一番の良さ、
それは「何気なさ」だと思います。

 

日常のワンシーン、毎年やってくる季節のワンシーンをシンプルな言葉で描く。

その何気なさが、聞く人にとって曲を身近なものにし、かけがえのない思いを際立たせているのです。

 

2人がその後どうなったかも、とても何気なく、けれどはっきりと書かれています。

 

ラスサビにご注目ください。

ないかな ないよな
なんてね 思ってた
まいったな まいったな
話すことに迷うな

「思ってた」ということは今は思ってないということですし、「話すこと」に迷うのは、今まさに相手を前にしているからですよね。

 

会えてる!!!(歓喜

 

曲の最後も

最後の最後の花火が終わったら
僕らは変わるかな 同じ空を見上げているよ

と、会えなかった今までから状況が変わりそうなこと、これから先への明るい気持ちが示唆されています。

 

相手も同じ気持ちで、離れていた数年を過ごしていたのかもしれませんね・・・。

とてもキュンだ・・・。

 

 

夏の余韻と若さ

若者のすべて」は、「真夏のピーク」の後であったり、「最後の花火」であったりと、何かと夏の終わりを感じさせる曲になっています。

 

ただ、現実でもそうであるように、「いっせーのせ」で終わるわけではありません。

残暑や浮足立った気持ちという余韻を引きずりながら、少しずつ次の季節へと繋がっていきます。

 

同じ夏はもうやってこないけれど、少しずつ進んでいって、いずれまた別の楽しい夏がやってくるのです。

 

若さ」もそうなのではないでしょうか。

 

「世界の約束を知って それなりになって」、若者の時期は余韻を残しながら少しずつ終わっていくけれど、また次の楽しい時期が訪れる、というように。

 

終わっていくものの美しさを大切にしながら新しく来るものを希望を持って受け入れる、本当に素敵な描写だと感じています。

 

 

 

 

 

若者のすべて」とは

若者のすべて」とはつまり

  • 大人になり切る直前の青年期
  • 期待と不安
  • 大切な人との時間、青い思い出
  • 終わりゆくものを大切にし、
    やってくるものを明るく迎える気持ち

といったかけがえない時間、感情、風景のすべてであり、そのみずみずしさ切なさ美しさを表現しているのだと思います。

 

いずれ終わりを向かるけれども、その先はほのかに明るい展望へと続いているはず。

今だけの余韻と予感をつめあわせた名曲です。

 

 

お読みいただき、ありがとうございました!

次の素晴らしい音楽でお会いしましょう。

Have a nice music!

 

 

 

 

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