連日猛暑が続いていますね・・・!
今回はこんな暑い夏にぴったりなスピッツの名盤、『さざなみCD』をレビュー!
ロックあり、疾走感あり、バラードあり、そして聞く人を選ばない美しいメロディーを兼ねそろえたこの1枚は、ドライブにもぴったり!
スピッツ好きはもちろん、スピッツは教科書に載っている曲しか知らない・・・という方も、ぜひ聞いて暑さをしのいでくださいね◎
どんなアルバム?
結成20周年を迎えた2007年にリリース。
『ルキンフォー』や『魔法の言葉』も収録されています。
プロデューサーに亀田誠治さんを迎えた今作は草野マサムネさんいわく「どちらかというとJ-POPに近い」仕上がりになっているとのこと。
スピッツらしいシンプルなバンドサウンドを大事にしていながら鮮やかなアレンジも聞き心地が良く、聞きやすいポップスが好きという方におすすめの1枚です◎
とはいえ、スピッツ特有の実はトガったロックな曲、そして息をのむような美しい歌詞ももちろん入っています!
爽やかさもあり、夏の夕暮れのような切なさもあり、その多彩さから広くたくさんの人に聞いてもらいやすい1枚なのです!
まず聞いてみてほしい曲
ルキンフォー
シングルカットもされたのでアルバムを聞いていなくても聞いたことがあるかもしれませんが、ぜひ改めて聞いてみてほしい・・・!
ギターフレーズの印象的なミディアムバラードなのですが、沁みる沁みる。
何かが停滞している時、なんだか報われない時、なぜだかうまくいかない時など、モヤモヤしている時にぴったりの曲です。
底抜けに明るいわけではないのだけれど、だからこそスッと聞くことができるし、曲の終わりにはささやかな希望を感じることができるのです。
受験期のつらい時にこればかり聞いていた気がします。笑
メロディーはなじみやすくシンプルなのですが演奏はすごく凝っていて、特に2番Aメロのギターのリフはあえて他のパートの奏でるリズムから逸脱することでアクセントを入れているんですよね。
こういうさりげないテクニック、勉強になります・・・!
点と点
もうイントロのギターからして無条件にアガってしまうやつ・・・!
マイナーっぽい曲調と疾走感で一気に駆け抜ける感じがカッコよすぎて、かわいらしい「魔法の言葉」との対比で頭が混乱するほど。笑
サビのスネア頭打ちでアガるはもちろんですが、イントロ・Aメロのギターとベースのダーダッ・ダーという印象的なリズムもノリ良く楽しい!
いつになくゴリゴリな三輪さんの歪んだギターもたまらんですし、ラストの終わり方もあまりにもぐっと来るので、ぜひ実際に聞いてみてください!
ちなみにアルバム通して聞くと次の曲とのギャップにかなり驚くので、ぜひそちらも聞いてみてください笑
個人的に好きな曲
桃
この曲大好きです。
スピッツ全体の中でもトップ10に入るかも。
ミディアムテンポ、アコギ、(たぶん)クランチやクリーンに近いエレキと爽やかな曲調でありながら、どこか切ないのです。
大まかにわけた構成としてはほぼAメロとサビのみとものすごくシンプルなのですが、メロのせいか、歌詞のせいか、聞き終わりにはなぜか少しのさびしさを残していく不思議な楽曲。
終わりの余韻を残すギターも、なにかこの夏を思い出にして滲んで消えていくよう・・・。
夏の楽しい気持ちだけでなく、さびしいような、切ないような気持ちも描写しているような、名残りの美しい1曲です。
あとなんかこういう、
他人が見ればきっと 笑いとばすような
よれよれの幸せを追いかけて
「他者から見たらなんでもないものでも、自分にとってはたまらなく大切なもの」、みたいな歌詞に個人的に弱いのです。「冷たい頬」も大好き。
P
これも切ないんだよなー。笑
(切ない曲大好き人間)
キーボードやウィンドチャイム(シャラーンってやつ)など、普段のバンドサウンドと打って変わったアレンジとなっています。
このしんみりさと草野さんの歌声がマッチしすぎててたまらなく切ない気持ちになるのです。
歌詞や曲調からしてこんなに「君」を大切にしていたのに、「再び会えた」ということは一度はお別れしているのか・・・などいろいろ考えると胸が締め付けられる思いです。
初めて本気で好きになった人と偶然会ってしまった、みたいな曲だと勝手に思っているのですが、大人になってから「でもそういうのってうまくいかなくて別れちゃうよねー・・・」とか思いながら聞いているとホロリときてしまいます。笑
通して聞くと・・・
最初から最後まで楽しい!
疾走感・爽快感・ミディアムにバラードと曲の幅が本当に広くて、1枚があっという間に感じられるほど色鮮やかなアルバムなのです。
そして、そんな幅広い楽曲たちの中でも草野さんの作るメロディーは馴染みよく美しくて、聞く人を選ばず心地よい気持ちに乗せてくれます。
さらにやはり演奏陣のテクニックが半端じゃないので、聞けば聞くほど「こんな工夫が隠れていたんだ!」と発見があります。
聞きやすい上にスルメアルバムでもある。無敵か。
まとめ:『さざなみCD』とは
- 2007年リリース
- 亀田誠二さんプロデュース
- ポップスよりで聞きやすい
- 曲の幅が広い!
- 波のような疾走感アリ、
夕方の砂浜のような切なさアリ - 「ルキンフォー」と「点と点」を
まずは聞いてみて!
海辺のドライブはもちろんですが、渋滞中にじっくり聞くのもかなりオススメ笑
紹介しきれなかった曲も全部いい曲ですし、誰のハートにも響く名アルバムなので、この夏ぜひ聞いてみてください◎
お読みいただき、ありがとうございました!
次の素晴らしい音楽でお会いしましょう。
Have a nice Summer vacation!