イントロ
「DTM始めたけど、結局よくわからない」状態だった私。とにかく手を動かすことが上達への近道!と思い、
『ごく簡単(そう)な曲を
コピー・ミックス・マスタリングしてみたら
はたして上達するか』
を検証することにしました!
むちゃくちゃ大変でした。
が、とても為になりました。
- 同じ状況なので結果を早く知りたいという方
→もくじから「結果・まとめ」へどうぞ - ヒーヒー言う過程を見てやるよという方
→このままお進みください
みなさんの作曲に少しでも役立てますように。
もしくは、
私のヒーヒー過程がせめて楽しんでもらえますように。
ルール説明
目的
- DTM作曲の流れをなるべく短時間で体験する
- なるべく多くの音色を試す
- ミックス・マスタリングの理解を深める
これまでDTMをさわってきて、作曲のごく基本はわかってきました。
がどんな音色があるのか全然知らない、ミックス・マスタリングが全然わかっていないなどの課題も。
今回はこの2つの課題に向き合っていきます。
ルール
- 長くても16小節まで
- ごく簡単な曲で
- できれば数曲
- マスタリングまでやる
- 諦めない
音色選びとミックス・マスタリングに時間を割きたいため、音を打ちこむ時間はごく短くできるようにしました。
本当は2、3曲やってみたかったのですが、結果的に1曲に4時間かかったため今回は断念。
また、いつもミックスとマスタリングで挫折するため、今回は「諦めない」を心に堅く誓いました。
コピーだ!
課題曲:「おいでよどうぶつの森 午後1時」
課題曲はDSソフト「おいでよどうぶつの森」の午後1時のBGM。
もともとプレイしていた思い出のゲームで、これを作業用に聞いていた時に「これコピれるのでは?」と思ったのがこの記事のきっかけでした。
やってみてわかりましたが、こういった昔のゲームBGMはDTMの練習に最適だと思います。
なんでゲームBGM?
昔のゲームはデータに制限がある仕様上、使っている音色が少なく、それぞれの音を聞き分けやすいのです。
- DTMの操作や使い方がまだよくわからない
- 作曲の基本を、手を動かしながら知りたい
- 作曲よりミックス・マスタリングを練習したい
こんな時は昔のゲームBGMのコピーがとてもおすすめです。
逆に「作曲の練習に力を入れたい」という場合は、最初なかなかフレーズやメロディが思いつかなくても、とにかくオリジナルを生み出すことが大切だと思います。
作曲の練習に関しては、またいずれ記事にしたいと思います◎
8小節にどんだけ時間かけるんだよ
「コピーには時間かけないぞ^^!」と決めたのに異様に時間かかりました。たった8小節に2時間はかかっていたと思います。(ゾッ)
それぞれの音の打ち込み自体はスムーズにいったのですが、音色選びにとにかく時間がかかった。「ハーモニカの音・・・ないか・・・じゃあアコーディオン・・・これじゃねえ・・・」といった具合で。
ドラム・ベース・ギター・ピアノといった主要楽器については、いくつか聞いてみて、お気に入りのものを決めておくと時短になると感じました。
また、できればその他の楽器も一通り聞いてみると、表現の幅も広がる気がします。
その後も音色選びをねばっていましたが、途中で「続けてたら1日終わる」と悟ったため、なるべく近い音を選び終了。でもおかげで、音によってかなり曲の印象が変わることに気付けました。
ミックスだ!
元の曲を多少アレンジしたりもして、8小節の小曲ができあがりました。ミックスの作業がはじまります。
ミックスとは?
ミックスとは、それぞれの音量バランス、響かせ方、音の鳴る位置、周波数などを整える作業。これによって曲がまとまりを持ったり、それぞれの音がクリアに聞こえやすくなったりします。バラバラの音をバランスよくまぜて、曲として聞きやすくするための作業ですね。
あとからわかったことですが、このミックスの作業がきちんとできていないと、この後のマスタリングの作業で詰みます。詰みました。(
音量と音圧とは違う
ここで痛感したのは、「音量上げれば音圧が上がるわけじゃない」ということ。
音を左右・内外に振る、よけいな周波数をカットする、かぶっている音域を整理する・・・といったひとつひとつが音をクリアにし、結果的に音量にたよらず音圧を上げることができる、と学びました。
難しくても作業のひとつひとつを確かめ、ていねいにやれば、マスタリングで頭を抱える回数も減ります。(なくなりはしない)
気持ち大胆でいい
また、定位調整(特に内・外)と周波数カットはかなり大胆でいい、と気が付きました。
いじった時の曲への影響がどのくらいかわからずおそるおそる作業していましたが、ここをしっかり調整したことによって、聞こえがグンと良くなったのです。
ただ、一番大切なのは「曲をどう聞かせたいか」。それを念頭に置きながらいろいろ試してみるといいですね◎
鬼のマスタリング
怒涛のマスタリングがはじまります。
マスタリングとは?
ミックスまで出来上がった曲をCDにした時、また配信や投稿をした時に、音割れしないか、逆に小さく聞こえないか、聞きづらくないかを最終調整するのがマスタリングです。
私はこのマスタリング過程でいつも音圧が足らず苦労するので、その苦手意識を払拭すべく取り組んでみました。
がしかし、そう簡単ではなかった。
今回もマスタリングは難航し、この作業だけで2時間かかりました。
良いミックスのみが良いマスタリングに繋がる
これまで完成したものの音圧が足りなさすぎて、そして足し方もよくわからないままで「ぐぎぎ」と歯を食いしばるくらいしかできなかった私ですが、今回大事なことに気が付きました。
それはミックス終了時点である程度音圧がないと詰むということ。
逆に言うと、良いミックスができていればその時点で音圧は稼げていて、マスタリングではそれを底上げしてあげるだけでいいはず、ということです。
つまりマスタリング以前にミックスがうまくできていなかった。
マスタリングうまくできね~!という方は、ぜひミックスを見直してみてください。
え?!-14LUFSでいいんですか?!
音を人の耳で聞き、その体感の音量を表すのが「LUFS」です。マスタリングでは音量=dB のほか、このLUFSもチェックしながら調整をしていきます。
私がマスタリングを学んだ時は「最終、-7LUFSくらいになるように」と教わったのですが、実はこのLUFSは音源をアップするものによって異なります。
CDに記録するならー5~-7が理想ですが、YouTubeに投稿するのならー14LUFSまででないと圧縮されてしまうのです。盲点だった・・・。
私は作った曲をCDにする予定はないので-14LUFSくらいが妥当だったのに、今までー7LUFSにしようとムダに躍起になっていたのです。トホホ。
みなさんもマスタリングをする際は「作った曲をその後どうするか?」を考えながら行ってくださいね・・・!
結果・まとめ
完成品
元の課題曲▼
完成品▼
自分としてはまずまず気に入っています◎
はあ~しかし・・・24秒に4時間か・・・(遠い目)
気付いたこと
- 音色によって曲の印象はガラッと変わる
- 音量≠音圧
- ていねいなミックスがスムーズなマスタリングにつながる
- 定位・EQ調整は大胆でいい
- ミックス終わった時点である程度音圧はあるはず
- 必要な音圧はアップロード先による
時間はかかりましたが、これだけのことに気付けたなら、4時間も無意味ではなかったのかなと思います。
結果:初心者はやってみると気付きがあるはず
今回これに挑戦しなければ学べないことがたくさんありました。
やってみてよかったと思いますし、DTM初心者の方にはぜひ挑戦してみていただきたいいです。
私は4時間かかりましたが、人によってかかる時間は違うと思います。
また時間がかかりそうな場合は、その日の作業時間内にやることをあらかじめ決めておくなど、工夫をしてみると良いですね!
その前にやっとくと良いこと
コピーに取り組む前にやっておけばよかったことをまとめると
- 主要楽器はお気に入りの音色をいくつか決めておく
- あらゆる音色を聞いておけば表現の幅も広がる
- ミックス・マスタリングの作業工程はあらかじめ把握しておく
こんなところでしょうか。
上達には、とにかくさわってみること
いずれにせよ、DTMを理解するにはやはりDTMをさわってみることだと実感しました。
最初はよくわからず混乱するでしょうし、「私には無理かも・・・」と思うかもしれません。
また、ちょっとわかった気がしても次回同じ方法でうまくいかず、三歩進んで二歩下がる状態にも陥るかもしれません。(私もそうなりそう。)
がしかし、続けさえすれば、やがて自分なりに理解し、使いこなすことができるはずです。さわり続けることだけが、上達へ近づくこつだと感じました。
アウトロ
4時間かかったのはかなり衝撃でしたが、おかげでたくさんの学びがありましたし、ミックス・マスタリングへの苦手意識も薄らぎました!
今後は作曲にも力をいれつつ、いずれオリジナル曲を投稿できるよう、DTMをさわり続けます!
読んでくださったDTMerさんたちと一緒に前進できたらうれしいです◎
ここまでお読みいただき、ありがとうございました!
また次の素晴らしい音楽でお会いしましょう。
Have a nice music!