イントロから惹かれる。
こんにちは!真横です。
ちょっとまずはこれを聞いてみてください。
初っ端のピアノのジャーン!からむちゃくちゃ惹き込まれませんか・・・?!
それもそのはず、彼女は数多のスタンダード曲を世に放った、女性シンガーソングライター史における伝説です。
今回はそんなCarole Kingを掘り下げました。
ポールとジョンの師、そして同期
わたしは元々小谷美紗子さんというシンガーソングライターさんがむちゃくちゃ好きです。敬愛と言っていいレベル。
その方がデビュー時「若き日のCarole King」と呼ばれていたと聞き、Kingのことを初めて知りました。
その後ラジオで小耳に挟んだのですが、なんとあのポール・マッカートニーとジョン・レノンが最初に作曲の参考にしたアーティストこそ、Kingであったとのこと。(英字とカタカナの違いは特にありません・・・)
ポールの方はKingと同い年でもあり、共にヒットチャートに名前を馳せた2人。お互いに良い影響をたくさん与え合ったことでしょう・・・。
Carole Kingとは
スーパーソングライター
Carole Kingは1942年生まれのアメリカのシンガーソングライター。
1958年に16才でデビューしますが、最初にヒットしたのは自身の歌ではなく、曲の方。60年代、夫になった作詞家・Gerry Goffin(ジェリー・ゴフィン)と共に制作し、提供した曲の多くが、現在に至るまで世界中のミュージシャンによってカバーされています。
日本ではSuperflyが”(You Make Me Feel Like)A Natural Woman”をカバーしていました。原曲はもちろんですがこちらも迫力があってスキ・・・
この類まれな作曲センスに、ポールとジョンも惹かれ、目標にしていたのでしょう。そしてビートルズという伝説が生まれる・・・。優れたミュージシャンはやはり、優れたアーティストから多くを学んでいるわけですね。
伝説の『シンガー』ソングライターへ
作曲センスは評価されていましたが、歌やピアノといった自身のパフォーマンスではなかなかヒットを飛ばすことができませんでした。
試行錯誤の末、バンド体制を経て、やはりうまくいかず、改めてソロアーティストとして活動を仕切り直したのが1970年頃。そうしてリリースしたアルバム”Tapestry”がようやく大ヒット!このアルバムは以降20年以上、女性アーティストによるアルバムセールスの記録を守り続けることとなります。規模がとんでもない・・・。
King、歌もピアノもとても素晴らしいのに、なぜ60年代はなかなかヒットしなかったのか謎で仕方ありません。まあ60年代・・・ビートルズが世を席巻していた時代ですから、ソロ、しかも女性の弾き語りアーティストというものにそもそも世の関心がなかったのかもしれません。
心のうちを歌って
1960年代。キング牧師の活躍した公民権運動、女性解放運動、そしてベトナム戦争を経験したアメリカ国民の心に深く沁み込んだのが、Kingの内省的な歌でした。世の中の良くなかった部分に対して反旗を翻す戦う姿勢に疲れ始めていたのかもしれません。
Kingの曲が訴えていることは、どれもとてもささやかで、素朴です。1人の人間が生きて喜び、そして悲しむさまをありのまま描いています。人の心にそっと寄り添ってくれる楽曲たちなのです。そういう普遍的なところも、時代も国籍も超えて現在まで愛される由縁かもしれません・・・。
おすすめのアルバム
代表作”Tapetry”
押さえておきたい代表作!!
わたしのいちおしはやっぱり冒頭にも紹介した”Beautiful”です。シリアスでありつつエッジが利いていて本当におしゃれだし刺さります・・・。
"You've got to get up every morning
With a smile on your face
And show the world all the love in your heart
Then people gonna treat you better
You're gonna find, yes you will
That you're beautiful, as you feel"(毎日、微笑みをたたえて
朝を迎えるのよ
世界に愛を見せつけてやるの
そうすればきっと
みんなあなたを大事にしてくれる
そうよ、きっと実感できるわ
あなたは自分が思う通り
ちゃんと美しいんだって)
※真横による雰囲気訳
こんなにシリアスな曲調でこんなに温かいことを歌っているんですよ~~~~~~~~~~~むり・・・;;;この歌詞を知ってからこのフレーズでどうしても泣いてしまいます・・・。
また、7曲目に収録されている”You've Got a Friend”もとてもおすすめ。
James Taylorによって歌われた曲ですが、このアルバムではKingがセルフカバーしています。歌声がとてもソウルフルで痺れるのです・・・。
クールに響く”Fantasy”の世界
1973年リリースの”Fantasy”もおすすめの一枚です!
バンドの加わったリズミカルでクールな曲調も楽しめるこのアルバム。ピアノバンドってけっこうベースも大事ですよね・・・。ギターがいない分低音がよく聞こえて、落ち着くけれどノれるし、わくわくしてきます。
もちろんピアノとボーカルとで確立されているKing節も顕在。印象的なイントロの”That's How Things Go Down”は中でもお気に入りの曲です。
色あせない輝き
時代を越えてもまったく古臭さを感じさせない。名音楽家に共通するストロングポイントだと思いますが、Kingもやはりそれを持つ名音楽家の一人でした。ピアノとボーカル、それだけで何もいらないって思わせる表現力ってスゴイ。デビュー当時にすぐ売れたかどうかなんて、そのミュージシャンの本質にまったく関係ないなぁ。
また、彼女を深堀りしたおかげで、ソウルというジャンルにもがぜん興味が湧いてきました!Kingが影響を受けたミュージシャンや、同世代で活躍していたサイモン・アンド・ガーファンクルも気になってくるし・・・!探求心が止まりません・・・
ですので次回も、素敵な音楽の話をしていきたいと思います!
読んでくださってありがとうございました◎
Have a nice music!
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Carole King (キャロル・キング)|プロフィール|HMV&BOOKS online